前回(第7回〜第9回)からの続き
第10回(2001年11月25日投稿)
842 名前: ☆超電波空想謀略犯罪幻想大河私小説・不定期第十回 投稿日: 01/11/25 15:23
《醜 魔 派 始末記》 作・スミオヤジ
※(推敲大甘/視点無視)
彼は、
書き込みを再開すべく、
リロード操作を行いながら、
一方で、
己の内心の思いにとらわれていた。
――のどかな画面に反した、その皮肉性。
それは、
ヤツと自分との対比とも近似している。
連載作家の作風と2ちゃんねらの気質。
なんという取り合わせであろうか。
自分でも笑ってしまう。
「あはははっ。」
――あの、テロ事件によって、
摩天楼が聳え立つ街の名前は、
ヒロシマ・ナガサキに類する、
重く陰鬱な印象を、
人々のココロに
もたらすことになった筈だ。
先週、現場を視察中の
ブッシュを暗殺した自爆テロが、
街への印象を確実に決定づけた。
つづく
第11回(2001年11月25日投稿)
905 名前: 神 投稿日: 01/11/25 15:54
《醜 魔 派 始末記》 作・スミオヤジ
※(推敲大甘/視点無視)
ラディンは一瞬で歴史を変えた。
己の意志と名前を刻印することに成功した。
彼はその意味において、永久に勝利したのだ。
――自分には、
可能であろうか?
はたして、
電子掲示板における書き込みによる、
間接的な圧力のチカラによって、
知人の筆名を変更させることができるだろうか?
彼の自問は続く。
同時に、
リロードも続ける。
「改名問題」に関連した二、三のスレッドを巡回する。
などなど、
巡回してみたが、
新着レスは無い。
彼は少し考えた。
つづく
第12回(2001年11月25日投稿)
907 名前: 神 投稿日: 01/11/25 15:55
《醜 魔 派 始末記》 作・スミオヤジ
※(推敲大甘/視点無視)
時間帯はかなりの深夜。
いやもう、
すでに明け方に近い。
しかも平日。
しばらく新着レスは望めないと、
今夜の彼は判断し、
見切りを付けて、
回線を閉じた。
ブラウザも続けて閉じる。
すると、
デスクトップの壁紙が、
彼の眼に映る。
――マハの壁紙。
マハとは、
ヤツの作品、
「しゅーまっは」に登場する、
人気キャラの幼女のことだ。
発売して間も無い第三巻の
表紙を加工・合成したものを、
彼は愛機の壁紙に使っていた。
つづく