主人公の名前
「弥十」と書いて「やじゅう」と読む。水泳部の某先輩と混同してはいけない。
弥十と機織姫
「まんが日本昔ばなし」の方では弥十が機織姫に直接触れたために戦闘開始、弥十は家まで逃げるも、姫の投げた梭(ひ)に絡め取られて引きずられ、色々あって最終的に弥十の一転攻勢で終わる…と非常に描写が長いが、「栃木の伝説」では
弥十は呆然と見惚れていた。
「天女さまだ、天女さまだ」
乾いた唇をなめなめ、夢中で呟いた。
ふっと、女の手がとまった。女は顔をあげて弥十を見た。たちまち女の顔に、怒りの色が走った。
おそろしい眼をして弥十を睨んだかと思うと、さっと立ち上った。
女の手から、空を切って、梭がとんできた。狙いはあやまたず、弥十は額をわられた。どっと血が溢れた。気がついたときには、もう、女の姿はどこにも見えなかった。
弥十は見ていただけで直接手は出してないし、バトルも機織姫の放った梭の一撃で終わりっ。結構あっけない。というか弥十何もしてないじゃん。水浴び中のアルテミスを見たために鹿にされて自分の犬に噛み殺されたアクタイオンさんみたいで可哀想だと思った。
弥十の最後
「まんが日本昔ばなし」版では弥十のその後についてはボカされているが「栃木の伝説」にはこうある。
弥十はそれからまもなく、痩せ衰えて死んでしまった。
え、何このバッドエンド…(ドン引き
ちなみに『日本昔話通観第8巻 栃木・群馬』という本には「山中の機織り(原題・鬼怒沼の伝説)」という話がある。内容は「爺さんが山に行ったら鬼怒沼に迷い込んだ。そこに機を織っている美しい娘がいたので手持ちのマサカリを杖がわりにして娘さんを見ていたら、気づかぬ内に三年の月日が過ぎていた。手にしていたマサカリの柄も腐っていた」というもの。昔話には色々なバリエーションがある。
外部リンク
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*1:145頁は挿し絵