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はてなダイアリーより移行

「心が変われば◯◯が変わる」という言葉の由来についてまとめてみた


きっかけは、去年のあるセミナーで講師がこんなプリントを配られた事だった。

インドのヒンズー教の経典に…

インドのヒンズー教の経典にこういう言葉がある


心が変われば  態度が変わる
態度が変われば 行動が変わる
行動が変われば 習慣が変わる
習慣が変われば 人格が変わる
人格が変われば 運命が変わる
運命が変われば 人生が変わる

自分はこの言葉に興味を抱き、セミナー終了後に講師に「どこの本でこの言葉を詳しく読む事が出来ますか?」と聞いてみたが、講師はどこの本で読めるかは知らないという。で、この言葉で検索してみるとこの言葉の由来については説が複数存在している様子。


でこれまで、上記の説について述べられているさまざまな書籍を調べてみたので説ごとにまとめておく。結論から言うとまだまだわからない事だらけである。(最新:2014年4月13日)

履歴

  • 記事作成(2012年7月31日)
  • 蓮沼門三説に1977年の資料追加(2012年8月16日)
  • 清水英雄説に資料追加(2012年8月19日)
  • 出典不詳を1つ追加(2012年8月20日
  • アミエル説を伊藤肇中心に大幅書き直し(2012年8月22日)
  • 蓮沼門三説に「対人支援の行動分析学」追加(2012年8月29日)
  • アミエル説に1993年の資料追加(2012年9月21日)
  • 出典不詳を3つ追加(2012年11月17日)
  • 出典不詳を1つ追加(2012年11月18日)
  • 出典不詳を2つ追加(2013年1月13日)
  • 出典不詳に「本気で生きよう!なにかが変わる」追加(2013年3月10日)
  • ウィリアム・ジェームズ説に1つ追加(2013年3月10日)
  • 出典不詳に2つ、山下智茂説に1つ追加(2013年5月21日)
  • 山下智茂説に1つ追加(2013年7月21日)
  • 蓮沼門三説に『日本史「名言名句」総覧』追加(2013年7月21日)
  • 蓮沼門三説に『生きる財産となる名言大語録』追加(2014年3月11日)
  • ヒンズー教説に『EQを鍛える!−自分を生かす“こころ”のパワー−』追加(2014年3月20日
  • 出典不詳に「登校拒否はこうしてなおす」追加(2014年3月25日)
  • 出典不祥に「『週刊朝日1984年9月7日号、『商工ジャーナル』1992年8月号、『道徳教育』2007年5月号追加」(2014年4月13日)

伊藤肇氏の著作

「人間の哲学が変わるとき、あらゆるものが変わる」とはアメリカの心理学者マズローの名言だが、たしかにその通りで、まず、心が変われば態度が変わる。態度が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば人生が変わる。


伊藤肇『<新装版>十八史略の人物学』プレジデント社、1998年、251頁。

家訓といえば、安岡先生*1が博多古賀の長老、岡部繁翁に懇嘱されて、特につくられた「岡部家の家訓」がいい。座右銘としては崔子玉*2を完璧としているが、それに比すべき家訓であろう。


岡部家の家訓


(略)


三、良からぬ習慣に狎るべからず、人生は習慣の織物と心得べし。


この一項はスイスの『アミエルの日記』から、先生が特に抜かれたものである。


心が変われば  態度が変わる。
態度が変われば 習慣が変わる。
習慣が変われば 人格が変わる。
人格が変われば 人生が変わる。


なおこの『日記』には心にしみる一言がここかしこに鏤(ちりば)められている。


△何が人の特性を最もよく表すかといって、愚か者に対して執る態度が一番である。
△怨は外に現れることを怖れる怒だ。これは自己の無力を意識している無力の怒である。


伊藤肇『帝王学ノート -混沌の時代を生き抜く-』PHP研究所、1980年、203-206頁。

1980年に出版された伊藤肇氏の2冊の本『十八史略の人物学』と『帝王学ノート』にて「心が変われば〜」という文言を見出す事が出来る*3。『十八史略の人物学』を見ると、心理学者マズローの名言を解説する為に「心が変われば〜」を使っている。少なくともマズローの言葉では無い。



一方『帝王学ノート』の方にある「心が変われば〜」は一見すると『アミエルの日記』からの引用のように読み取れなくもないが、

アミエルの日記』から、先生が特に抜かれたものである」

という文に実際に掛かっているのは

三、良からぬ習慣に狎るべからず、人生は習慣の織物と心得べし

の方である。また「心が変われば〜」の直後に

なおこの『日記』には心にしみる一言がここかしこに鏤(ちりば)められている。

と書かれているので、「心が変われば〜」部分はアミエルの言葉では無い可能性が高い(現在『アミエルの日記』は未読部分もあり未確定)。『アミエルの日記』から確認出来るのは以下の3箇所

(日付なし)
処世の途に於て習慣は格言にまさる。習慣は、生きた格言が本能となり肉となったものである。格言を改めるということは何にもならない。本の標題を変えただけのことである。新な習慣を採るということが肝腎である。それは生活の実体に立入ることになる。生活は習慣の織物に他ならない。


アンリ・フレデリックアミエル『アミエルの日記(一)』河野与一訳、岩波書店<岩波文庫>、1972年、57頁。

(日付なし)
愚人を相手にする態度ほど人柄を表わすものはない。


アンリ・フレデリックアミエル『アミエルの日記(一)』河野与一訳、岩波書店<岩波文庫>、1972年、160頁。

(日付なし)
むしゃくしゃする気持は外に現れるのを恐れた怒である。無力であってその無力を覚っている憤激である。


アンリ・フレデリックアミエル『アミエルの日記(一)』河野与一訳、岩波書店<岩波文庫>、1972年、57頁。


アミエル説を挙げている例としては次のようなのもある。

安岡正篤も気に入っていた、『アミエルの日記』には、こうある。<心が変われば 態度が変わる。
態度が変われば 習慣が変わる。
習慣が変われば 人格が変わる。
人格が変われば 人生が変わる。>


隈部まち子「心が変われば…」『商工ジャーナル』1992年8月号、商工中金経済研究所、13頁。

心が変われば 態度が変わる
態度が変われば 習慣が変わる
習慣が変われば 人格が変わる
人格が変われば 人生が変わる。


これは、スイスの哲学者ミハエルの詩です。ミハエルの詩が言うように、人の思考や行動の最も根本にあるのは、その人の心です。


永田兼一『愛からの贈り物』現代書林、1993年、3頁。

アミエルではなく「ミハエル」になっている。

「心(思い)が変われば態度が変わる。態度が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば人生(運命)が変わる」とは、19世紀スイスの哲学者アンリ・フレデリック・アルシエの箴言である。


早川浩士「介護事業経営虎の巻 其の十一 心が変われば態度が変わる」『月刊介護保険』2005年2月号、69頁。

PDFリンク)。アミエルでなく「アルシエ」になっている。

19世紀スイスの哲学者アンリ・フレデリク・アシエルの箴言(しんげん・戒めの言葉)に次のようなものがあります。「心が変われば態度(捉え方)が変わる。態度が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば人生(運命)が変わる」と。

学而第一 001

アミエルでなく「アシエル」になっている。

蓮沼門三説(修養団創立者

心が変われば態度が変わる。態度が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。(修養団創設者 蓮沼文三


今泉正顕『生きる財産となる名言大語録』、三笠書房、1996年、158-159頁。

『蓮沼文三』と書かれてるが、正しくは『蓮沼門三』。

心が変われば態度が変わる。態度が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。(修養団創設者・蓮沼文三


『日本史「名言名句」総覧』、新人物往来社<別冊歴史読本・事典シリーズ>、1999年3月10日発行。178頁。

『蓮沼文三』と書かれてるが、正しくは『蓮沼門三』。この『日本史「名言名句」総覧』巻末の参考文献リストには上記の『生きる財産となる名言大語録』の書名もある事から、資料にある『蓮沼文三』という誤表記をそのまま書き写してしまったものと考えられる。

私の好きな言葉のひとつに蓮沼文三の格言があります。


心が変われば態度が変わる。
態度が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。


私はこれをセルフマネージメントやパフォーマンスマネージメントの原則に当てはめて次のようにしてみました。


思いが変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば人生が変わる。


今からあなたも人生を変える取り組みを始めませんか?


服巻繁、島宗理『対人支援の行動分析学―看護・福祉職をめざす人のABA入門』、ふくろう出版、2005年、179頁。

Google Booksリンク
『蓮沼文三』と書かれてるが正しくは『蓮沼門三』。

不平・不満だけでは運は向いて来ません。
「心が変われば態度が変わる。態度が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」 修養団創設者・蓮沼門三の言葉です。


今泉正顕監修『ひと味ちがう『日本百名言』―気軽に読める人生の知恵』、ごま書房、2006年、79頁。

1996年の今泉氏の本は『蓮沼文三』表記だったが、その10年後に出した本では正しく『蓮沼門三』表記になっている


ともあれ修養団を創設した蓮沼門三という人が「心が変われば〜」と言っていたとの事である。そこで蓮沼門三の著作の集大成である『蓮沼門三全集』全12巻を読んでこの言葉を探してみたが、上の言葉は見つからなかった。そのかわり蓮沼門三氏は全集の中で次のような言葉を繰り返し使っていた。

東海禅師つねに参禅子に垂示して曰く、


「骨を折れよ、骨を折れよ、骨を折れば心が正しゅうなる。心が正しゅうなれば、言うこと為すこと皆正しゅうなる。骨を折れよ骨を折れよ」と。


汗はいっさいの罪穢れを払い、土はいっさいの不浄を清む。


蓮沼門三『蓮沼門三全集』第3巻、修養団、1969年、13頁。

語形は似ているから当たらずといえども遠からずと言ったところだろうか。


レファレンス協同データベースのページによると1977年の本に「心が変われば」の言葉があるというので確認してみた。

この恵まれた環境の中に数百名が宿泊できる近代的な研修施設がある。その中に。鉄筋コンクリート造りだが、外観、内装ともに和風の大講堂があり、これが道場というイメージをわずかに与えている。新緑の季節におこなわれた月例講習会の様子をスケッチしてみよう。


(略)


続いて講話「明魂について」があり、概要は次のようなものである。


(略)


良い習慣ができてくると、新しい人格、第二、第三の天性が生まれる。ここに品格が生じる。そこから信念も生まれ、どっしりしてくる。これは内面の輝きとなって、どことなくちがうという品格を生む。また真の教養、真の美しさ、すばらしい魅力が生まれてくる。また良いものを読み、聞き、見るということを繰り返し、繰り返し試みていると、ここからも内面の美しさなどがにじみ出てくる。心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命さえ変わる。実践は言葉よりまさる。花を摘むよりも幸福の花の種を蒔くことが大切である」



山口彰『人間をひとまわり大きく変える方』日本実業出版社、1977年、30-50頁。

修養団の道場で行われている月例講習会の講話にて「心が変われば」が使われていたらしい。ただ「明魂について」は蓮沼門三全集にも収録されているが「心が変われば」の文言は無い。


先の講話について山口氏なりに要約してまとめたのが「心が変われば〜」かもしれないし、全集が出された1970年以降に蓮沼門三が言い始めた言葉かもしれない。今の段階では断定はできない。

山下智茂説(松井秀喜の高校時代の指導者)

星稜高校野球場の一塁側ベンチには、学校の授業で使うサイズと同じ大きな黒板がある。そこには白、黄、赤の三色のチョークで様々な言葉が書き連ねてある。山下監督自らが書いたもので、"星稜野球"のエッセンスといっていい。


たとえば黄色のチョークを使ってこう書いている。<心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる>


松下茂典松井秀喜 星とバットと』東京書籍、1994年、46頁。

『心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる』これは石川星陵高校野球部山下監督の座右の銘として有名になった言葉である。


中軽米央子「納得すれば自分から守る−中学生の積極的な規範意識を育てる−」『道徳教育』2007年5月号、明治図書出版、66頁。

山下監督には、野球だけではなく、人生の指針となるような言葉も教えてもらいました。星稜高校の一塁側ベンチや室内練習場には、こんな言葉が掲げられていました。


心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる


高校時代には、あまり意味が分かっていなかったかもしれません。しかし、卒業してプロ野球の世界に入り、大リーグに入り、年を重ねていくにつれて少しずつ理解できるようになってきました。今も自分の心の中で輝く言葉です。


松井秀喜『不動心』新潮社<新潮新書>、2007年、102-103頁。

松井秀喜選手が抱いている山下監督から教わった金言。山下監督はいずこかでこの言葉を知ったのであろうか。

時間制約型の仕事には、本書の内容はそぐわないのでは、とお感じになられる部分もあるかもしれませんが、けっしてそれもムダ話にはならないということです。自分にも役立つことがきっとあるはずだという思いで読みすすめていただけましたら幸いです。


※石川県・星稜高校野球部監督 山下智茂氏の言葉として有名。正確には次のフレーズです。


心が変われば意識が変わる
意識が変われば態度が変わる
態度が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる


吉田俊也『「自分時間」のための段取力 「できる人」になるための14の心得』、文芸社、2007年6月15日初版第1刷発行、34頁。

山下監督の言葉として挙げているが『松井秀喜 星とバットと』『不動心』が4行なのに対して『自分時間のための段取力』では6行になっている。

以前、松井秀喜選手(ヤンキース)の記念館に行き、彼のお父さんから本をもらいました。彼の高校時代の監督の言葉がこう書かれています。「心が変われば、行動が変わる。行動が変われば、習慣が変わる。習慣が変われば、人格が変わる。人格が変われば、運命が変わる」。良い言葉です。心の持ち方が大事なのですね。人間は科学の発達に頼ろうとしたところに、悲劇があるのではないかと思うのですが。


読売新聞2007年12月6日付17面「薬師寺21世紀まほろば塾」

日本全国を巡回していた講座「薬師寺21世紀まほろば塾」(法相宗大本山薬師寺読売新聞社主催)の埼玉塾が2007年11月19日に、さいたま市浦和区埼玉会館で開かれた。その塾の中で安田暎胤・薬師寺管主(当時)と洋画家の絹谷幸二が対談を行った。上の文はその対談の一部である。安田暎胤管主が松井選手の父からもらった本はおそらく『不動心』だろう。

ヒンズー教

ところで、こんな言葉を十年前から暗記している。いまは私の座右の銘でもある。


心が変われば 態度が変わる
態度が変われば 行動が変わる
行動が変われば 習慣が変わる
習慣が変われば 運命が変わる
運命が変われば 人生が変わる


この言葉は、ヒンズー教の教典に由来しているが、ヒンズー教に関係なく、私たちの生き方の指針としてもいい言葉だと思っている。


二見道夫『EQを鍛える!−自分を生かす“こころ”のパワー−』文香社、1997年1月8日第1刷発行、197-198頁。

この本の発行日付は1997年1月8日(実際の発売は1996年12月頃)。その10年前とすると1987年頃に知った言葉か?

私が心打たれた言葉がある。


心が変われば態度が変わる。
態度が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
運命が変われば人生が変わる。


東北のある住職が最初の2行を、「考え方が変われば行動が変わる」とアレンジしているが、もとはインドのヒンズー教の教えから引用したものである。


まさにそのとおりだと思った。意識が変わることで野球観が変わり、その選手のプレーが変わる。そして選手が高く評価され、チームが優勝したり、あるいはタイトルや記録を手にすることで選手の運命が変わる。


野村克也『野村ノート』小学館、2005年、13-14頁。

最初にセミナーで知った六行バージョンと一致。

ウィリアム・ジェームズ説(アメリカの哲学者)

2008年
心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
(星稜高校野球部、山下監督が松井秀喜に送った言葉として有名だが、出典はアメリカの哲学者、ウィリアム・ジェームズの言葉)”


中村俊輔『夢を叶えるサッカーノート』文藝春秋、2009年、127頁。

米国の心理学者ウィリアム・ジェームズは、心の持ち方を変えるだけで、人生も変わるとして、次の言葉を残しています。


心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
運命が変われば人生が変わる


日本心理パワー研究所編『なぜかうまくいく人 頭がいいのに残念な人』日本文芸社、2011年、4頁。

心が変われば、行動が変わる。
行動が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、人柄が変わる。
人柄が変われば運命が変わる


アメリカの心理学者ウィリアム・ジェームスの言葉です。
「心が変われば運命が変わる」のとおり、心の在り方、もち方がすべての基本です。その心の在り方、もち方に真正面から取り組むのが本講習であり、そのテーマは"愛と汗の心"です。

みがく特別講習会平成25年(2013年)

さて「心が変われば〜」は修養団創設者・蓮沼門三の言葉であるという説を先に上げたが、その修養団の公式サイトで公開しているPDF文書では、ウィリアム・ジェームズ*4の言葉であるとしている。

清水英雄説(ヒューマンウェア研究所)

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「品性・経営・人生」 Vol.194 2009/10/12 読者数 519名
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清水英雄の「ありがとう経営」(2)


筆者がはじめて清水英雄氏(1946−)にお会いしたのは、いまから20
年ほども前のことであった。名刺を交換して驚いた。今でこそ珍しくはなく
なったが、氏の名刺は3つ折りの「6ページ」になっており、1ページ目は
普通の名刺だが、2ページ目には「人生七変化」という詩(?)が書いてあ
る。自作の「詩」だという。


「人生七変化」


  自分が変われば 相手が変わる


  相手が変われば 心が変わる


  心が変われば  言葉が変わる


  言葉が変われば 態度が変わる


  態度が変われば 人生が変わる


  人生が変われば 運命が変わる

清水英雄の「ありがとう経営」(2)

このメールマガジン発行者の田原道夫氏によれば、執筆時(2009年)の20年ほど前に清水英雄氏に会い、この言葉を知ったと言う。つまり1990年頃であろうか。


ヒューマンウェア研究所から1997年に発行されたパスポートサイズの小冊子『ありがとう HUMAN WARE PASSPORT』にも清水英雄の言葉が掲載されている。その中に件の言葉も収録されている。

『人生八変化』


  自分が変われば 相手が変わる


  相手が変われば 心が変わる


  心が変われば  言葉が変わる


  言葉が変われば 態度が変わる


  態度が変われば 習慣が変わる


  習慣が変われば 運が変わる


  運が変われば 人生が変わる


清水英雄『ありがとう HUMAN WARE PASSPORT』ヒューマンウェア研究所、1997年、22頁。

田原氏のメールマガジンで紹介された詩と同じ出だし(自分が変われば 相手が変わる)であるが、若干の変化も見られる。まずメールマガジンで紹介されていたのは「人生七変化」であるが、パスポートに収録されているのは「人生八変化」である。

  • 『自分→相手→心→言葉→態度→人生→運命』(人生七変化)
  • 『自分→相手→心→言葉→態度→習慣→運→人生』(人生八変化)


「人生→運命」と意味が被っている部分を「人生」でひとまとめにして、「態度→人生」の間に「習慣と運」が入り「態度→習慣→運→人生」となっている。

出典不詳

「不況だから、皆さん、コストダウンにいちだんと努力してほしい」と社長が説教しても、翌日、社長の乗用車が国産車からベンツに代わったのでは、部下はついてこないだろう。


心が変われば態度が変わる、態度が変われば行動が変わる、行動が変われば習慣が変わる、習慣が変われば人格が変わる、人格が変われば運命が変わる、運命が変われば人生が変わる。


"生産性は能力でなくて態度である"としみじみ感得することが多い。


田辺昇一『重役塾-企業多産多死時代の経営実践訓-』ダイヤモンド社、1983年、171頁。

誰の言葉であるとは特に語っていない。

ぼくには、毎日々々、唱えてる言葉があるんです。


「自分が変われば相手が変わる。
 相手が変われば心が変わる。
 心が変われば態度が変わる。
 態度が変われば習慣が変わる。
 習慣が変われば運が変わる。
 運が変われば人生が変わる。」


誰の言葉か知りませんが、毎日、自分にいい聞かせている。
「おやじのおやじ論27 大村崑(俳優)」『週刊朝日1984年9月7日号、朝日新聞社

誰の言葉か知りませんが、ぼくには、毎日毎日、唱えてる言葉があるんです。


「自分が変われば相手が変わる/相手が変われば心が変わる/心が変われば態度が変わる/態度が変われば習慣が変わる/習慣が変われば運が変わる/運が変われば人生が変わる」


幸せになろう思ったら、まず自分が変わらなあかん。そしたら、家族だって周囲の人間だって、みんな変わってくるんです。


「おやじのおやじ論15 大村崑(俳優)」『文藝春秋1984年10月号411頁。

俳優の大村崑はこの言葉に力付けられていた。こういうのを見ると「で、出典は〜?」と問うのは野暮な事なのかもしれないと思う。だが由来を知りたいと思う心に嘘は付けないのだ。

抜山栄子(ぬきやまえいこ) (民社党


参院兵庫選挙区は、各党の勢力拮抗のため、いつも激戦区になるが、二度目の挑戦で難関を突破し、国会議員のバッジを手にした。55年選挙では第5位で落選したものの、この時とほぼ同じ38万票で58年には第2位で当選している。民社党、同盟の組織票とともに、この人の個人的な人気が手堅く持続したといえる。
神戸大の大学院修士課程在学中に司法試験に合格。36年に弁護士の夫と結婚するとともに、弁護士として開業しており、46年には抜山法律事務所を開設した。その後、世界法曹国際会議、社会主義インター国際会議などに出席。また婦人法曹訪中団として中国を視察するなど国際的な視野を広げる機会に恵まれている。
民社党には51年に入党し、地元の党活動を積極的に展開した。55年選挙は佐々木委員長に懇請されて、出馬に踏み切ったものだが、この時の惜敗は国政に対する意欲を逆にかり立てたようである。「心が変われば態度が変わる。態度が変われば行動が変わる」という人生訓が好きな行動派である。弁護士から政治への転進も、思い切りのよさから早めで鮮やかなものであった。 十分な法知識をもって、歯切れのよい議論を展開するこの人の国会での活躍が期待されるが、趣味は読書と華道で、女らしさもあふれている。


日本民政研究会編『国会議員総覧 1989年版』新評社、1989年2月20日発行、352頁。

かつて存在した民社党所属の参議院議員が好きな人生訓が「心が変われば〜」。心→態度→行動という非常に簡潔なバージョンである。

私は、亮介くんに目標を与えたよね。


・行動が変われば 習慣が変わる
・習慣が変われば 心が変わる
・心が変われば 人格が変わる
・人格が変われば 人生が変わる。


亮介くん、頑張れ!


吉岡康雄『登校拒否はこうしてなおす 6週間で90%を克服させる吉岡メソッド』、出版文化社、1990年5月2日初版発行、194頁。

自分が変われば、今日が変わる。今日が変われば、明日が変わる。そうしていくうちに人生を変えることもできるのではないだろうか。これらのことを要約した言葉を紹介しよう。


行動が変われば、心は変わる
心が変われば、態度が変わる
態度が変われば、習慣が変わる
習慣が変われば、生き方が変わる
生き方が変われば、人生は変わる
私が変われば、周りが変わる
私が変われば、相手が変わる
私が変われば、今日が変わる
私が変われば、私の人生が変わる


近藤裕『人生をもっと楽しんで生きられる心理学』三笠書房、1995年、34-35頁。

「言葉を紹介しよう」とあるのでおそらく著者以外の誰かの言葉と思われる。

甘ったれるな。お前は実際ワルだったじゃないか。暴走族だったじゃないか。なあ、焦るなよ。


心が変わると態度が変わる
態度が変わると行動が変わる
行動が変わると習慣が変わる
習慣が変わると人格が変わる
人格が変わると出会いが変わる
出会いが変わると運命が変わる
運命が変わると人生が変わる


『心が変わって人生が変わる』までには、これだけ変わらなきゃならないんだよ。


丸山浩路『本気で生きよう!なにかが変わる』大和書房、1999年10月31日第1刷発行、177-178頁。

手話通訳者にして講演パフォーマー丸山浩路氏はよくこの言葉を用いていたらしい、上の文は少年院に入っていた元暴走族の若者に対して丸山氏が放った言葉。

私が高校の時から、大切にしていた言葉がある。

自分が変われば、相手が変わる
相手が変われば、心が変わる
心が変われば、習慣が変わる
習慣が変われば、運命が変わる
運命が変われば、人生が変わる


これは、タレントの大村崑さんが、お互いの両親と同居された時に、大変な中で、朝起きた時いつもこの言葉をつぶやいたらしい。すると、耳から聞こえる言葉、心に入り自然とそうなったという事だったのだ。


小西豊海『生きぬいて!愛娘-母は負けないよ』、文芸社、2003年、61-62頁。

Google Booksリンク
先の大村崑さんがこの言葉に励まされていたという話をする著者。大村崑1984年版の言葉と比較してみると「心」と「習慣」の間にあった「態度」が省略され「運」が「運命」に変化している。

こういう言葉がありますよね。


自分が変われば相手が変わる、
相手が変われば、心が変わる、
心が変われば、言葉が変わる、
言葉が変われば態度が変わる、
態度が変われば習慣が変わる、
習慣が変われば、運が変わる。


そういう生き方をすれば自分はいい方向へいくんじゃないかな、と思っています。


「[特別対談]武道で創る日本の宝−人 国際松濤館空手道連盟館長 金澤弘和 VS 沖縄古伝空手心道流師範 宇城憲治」『道(どう)』2005年春号31頁。

空手家の金澤弘和が「こういう言葉がありますよね。」とごく当たり前に存在する言葉として語っている。

心が変われば態度が変わり、
態度が変われば行いが変わり、
行いが変われば習慣が変わり、
習慣が変われば品性が変わり、
品性が変われば人生が変わる。
最初と最後の言葉を結びつけると、
心が変われば人生が変わる、となります。


荻原貞子『天とうむし 京都からの発信』、文芸社、2007年、85頁。

Google Booksリンク

そして念じます。「全てのことは自分にとって何かプラスになることがあるはずだから、ポジティブな反応ができますように!」と。そして次の言葉を何回か繰り返します。


「心が変われば、態度が変わる。
態度が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、人格が変わる。
人格が変われば、人生が変わる。」


この言葉を手帳に書き留め、毎朝、そして日中、いつでも、特に落ち込んだ時に読み返すとよいでしょう。その「習慣」が、あなたの「人生を変える」ことになるからです。


近藤裕『50歳からの「いきいき脳」を保つ9つの知恵』PHP研究所、2009年、109頁。

近藤裕の1995年の著書に載せた言葉よりもシンプルになっている。

2010年4月13日 東洋大戦 敗戦
 今日の試合の敗因はすべて自分である。野球はチームスポーツであるが、本日の自分のピッチングは四死球が多く、力んでボールが高く浮いてしまい、ヒットを打たれていた。抑えようと思うがあまりに気持ちだけが前にいってしまい、ボールが高く浮いていた。こんな投球をしているようでは、チームの代表としてマウンドに立つ意味がないし、そんな資格はない。事が起こってから直しても遅いのである。みんなの努力を水の泡にすることだけはしてはいけない。チームの代表として神宮のグラウンドに立っているのだから、それを自覚してプレーしていく。


心が変われば態度が変わる
態度が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
運命が変われば人生が変わる


保坂淑子『東浜巨 野球日誌が語る22年』、小学館、2012年10月21日初版第1刷発行、95-96頁。

ソフトバンク所属の野球選手、東浜巨(ひがしはま なお)がこれまで綴ってきたノートに書かれていた言葉。ヒンズー教説の六行と一致する。

暫定まとめ(2014年3月25日現在)

  • 心→態度→行動→習慣→運命→人生(ヒンズー教説[1]*5
  • 心→態度→行動→習慣→人格→運命→人生(ヒンズー教説[2])*6
  • 心→態度→習慣→人格→人生(運命)(アンリ・フレデリックアミエル説)
  • 心→態度→習慣→人格→運命(蓮沼門三説)
  • 心→行動→習慣→人格→運命(山下智茂説)
  • 心→意識→態度→行動→習慣→人格→運命(山下智茂説)*7
  • 心→行動→習慣→人格→運命(ウィリアム・ジェームズ説[1]*8
  • 心→行動→習慣→人格→運命→人生(ウィリアム・ジェームズ説[2]*9
  • 心→行動→習慣→人柄→運命(ウィリアム・ジェームズ説[3]*10
  • 心→態度→行動→習慣→人格→運命→人生(田辺昇一、1983年)
  • 心→態度→行動(抜山映子、1989年)
  • 行動→習慣→心→人格→人生(吉岡康雄、1990年)))
  • 心→態度→行動→習慣→人格→出会い→運命→人生(丸山浩路、1999年)
  • 行動→心→態度→習慣→生き方→人生(近藤裕、1995年)
    • 私→周り
    • 私→相手
    • 私→今日
    • 私→人生
  • 心→態度→習慣→人格→人生(近藤裕、2009年)
  • 心→態度→行動→習慣→人格→運命→人生(東浜巨、2012年)
  • 自分→相手→心→態度→習慣→運→人生(大村崑1984年)
  • 自分→相手→心→習慣→運命→人生(小西豊海、2003年)
  • 自分→相手→心→言葉→態度→習慣→運(金澤弘和、2005年)
  • 心→態度→行い→習慣→品性→人生(荻原貞子、2007年)
  • 自分→相手→心→言葉→態度→人生→運命(清水英雄『人生七変化』)
  • 自分→相手→心→言葉→態度→習慣→運→人生(清水英雄『人生八変化』)


清水英雄の『人生◯変化』と大村崑1984年に語った言葉が類似しているのは、実は系統が同じなのかもしれない。自作の「詩」だという清水英雄の話と食い違うような気がするが、そこらへんは調査を進めていけば色々明らかになってくるだろう。

*1:陽明学者の安岡正篤

*2:後漢の書家

*3:今回参照した『十八史略の人物学』は1998年に出た新装版

*4:PDF文書ではウィリアム・ジェームス

*5:二見道夫『EQを鍛える!−自分を生かす“こころ”のパワー−』文香社

*6:野村克也『野村ノート』小学館

*7:吉田俊也『「自分時間」のための段取力)

*8:中村俊輔『夢を叶えるサッカーノート』

*9:日本心理パワー研究所編『なぜかうまくいく人 頭がいいのに残念な人』

*10:みがく特別講習会平成25年(2013年)