加熱済み宇宙食4691パック

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自分が理系かニセ理系かを判別しよう


自分は、理科の実験に興味があるだとか、ガリレオ・ガリレイやマリー・キュリーの伝記なんか読んだり、学研の科学などを読んだりとかの「上っ面」だけを見て、「自分は理科系が好きなんだ。理系なんだ」と勘違いした経験がある。中学までなら教科書を読めば高い点数を取る事はさして難しくないし高校でも勉強していればそれなりに出来るのであるが、それが罠である。なまじ出来る事で「理系でも無いのに理系だと思い込む」事に気付かないまま進学とかしてしまうのである。それで大学辺りで「複雑で高度な現実」を目の当たりにしてすぐに萎えてしまい、自分が上っ面だけのニセ理系であった事を悟るのだ。そういえば専門的な勉強なんてした事なかったし、歴史上有名な実験を実地で再現しようということも無かった。やったことと言えば自由研究で「いろいろなえきたいにくぎをひたして、さびのでかたのちがいをみる」をやった位だったなあ、と後悔しても時すでに遅しである。

理系リトマス試験紙としての、石渡治の「パスポート・ブルー」

自分の勘違いに薄々気付いてきた頃、週刊少年サンデーで当時やっていたパスポート・ブルーという宇宙飛行士ものの漫画で主人公の少年がペットボトルロケットを作るエピソードを見たのだが、その時に「モーメント」「X軸」がどうのと言うくだりを見て頭がグラグラしたのだ。そう、自分はこれくらい突っ込んだ記述を見ると頭が痛くなるのだ。もっと早くこのような漫画を見ていたら、もっと早くに薄甘い理系の夢から覚めたのであろうなあ。

漠然と「○○が好き」と思っている人に

大きな本屋に言ってその分野に関する本を買うか、図書館で閲覧するなりする事。それも上っ面のエキスだけ汲み取った奴でなくて、専門的な内容のものを選ぶ。そしてその複雑で高度な内容に打ちのめされて萎えたならば、自分の好きなんていうのはその程度のモノでしかないと自覚して認識を改めるべきである。(もちろん益々興味が沸いたならとことんやればいいと思う)