東方を求めて来た人が大挙して神主列が混線する事態にまでなった今回の夏コミ。この騒動に関わった経験から、「これからは本家ゲーム、壁サークルクラスの同人誌、アレンジCD等はショップ委託を待ち、遅めに入場してピコサークルをゆっくり回る」という方針に切り替える事にした。本家を求める人が他のピコサークルに分散すれば混雑も平均化されるからだ。
「そうは言っても、東方本家が同日委託されないから、コミケで入手できないとネタバレから逃げる作業がつらいお」と言うのが神主列に集まる理由の一つであるが、「ネタバレされて困る事など全く無い」というのが今回の星蓮船をプレイした自分なりの結論である。いかにその理由を記す
動画で見る事と、実際にプレイする事は違う
「初見殺し」という言葉があるように、「予備知識が無い事による新鮮な驚き」というのは確かに存在するが、予備知識があったら楽しめない類の弾幕というと、文花帖の妖夢と橙くらいしか浮かばない件。
スペルカード宣言と同時に即辻斬り、狂気の魂魄妖夢
早苗の星弾幕とか幽々子の反魂蝶とかの美しさで魅せるタイプの弾幕の場合は、動画サイトや生配信で散々見た後だったが、実際に製品版を購入して自分でプレイして見ると受ける印象が全然違う。これは曲でも言える事だが、神主が提示した弾幕、楽曲その他諸々は、実際にプレイして初めて完全になると思う。だからプレイ動画をいくら見ても、アレンジの楽曲をいくら聴いてもネタバレにはなり得ない。プレイするのは自分しかいないわけだからだ。
キャラ設定やバックストーリーを細かく読む人はあんまりいない
「そうは言ってもブログやPixivやニコニコ動画で新キャラの絵が飛び込んでくるお」と言う声もあるかもしれないが、たかが「ビジュアル、肩書き、各キャラの上下関係」程度の情報量でしかない。漫画でいったら「単行本の冒頭にあるキャラ紹介ページ」くらいのものである。それに付属してくるテキストのバックストーリーを読む人もそんなにいないのだから、1ヵ月後の委託でゆっくり入手してバックストーリーをじっくり読めば充分楽しめる。また東方Projectは実際に伝わっている民話・神話を下敷きにしている事が多いので、そっち方面の文献を見たり、モデルとなった場所を訪れたりして楽しむ事も出来る。「古事記の国譲り」や「諏訪神話」を紐解いて諏訪子と神奈子の過去を想像するのも良し。柳田國男の「遠野物語」を読んでマヨヒガを思い浮かべても良し。お楽しみはこれからである。*1